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Hubble Optics 5-star 人工星を使ってみる [天体望遠鏡]

Kenko 125cの光軸調整で使えるやつであることが分かったHubble Optics 5 star 人工星について調べてみました。
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Hubble Opticsのホームページに解説があり、いくつかのレビューも紹介されています。その内容の一部を紹介します。
まず、望遠鏡と人工星の距離をどれだけとればよいかですが、望遠鏡の焦点距離(F)のM倍とされています。
ここでMは336×D(望遠鏡の口径;インチ)÷F(望遠鏡の口径比)の3乗で規定されます。
336は過去の文献で導き出された定数のようです。
10インチF5の望遠鏡なら、M=336×10/5×5×5=26.88となり人口星までの距離は、
26.88×10×5=1344(インチ)、約34mとなります。しかしこれはニュートン式反射望遠鏡の場合で、シュミカセでは事情が異なるようです。
シュミカセの8インチF10なら、Mは336×8/10×10×10=2.68であり
人工星までの距離は、2.68×8×10=215(インチ)になりますが、これは正しくないそうで、シュミカセの場合定数Mは、できれば24、最低20は必要だろうと文献的に指摘されているそうです。
つまりシュミカセでは、20×8×10=1920(インチ)、約48mが必要とされていますが、
これは完璧な点光源を与えるための理想的な距離であり、現実的にはこの70%、もっと現実的には、望遠鏡のピントが合う距離で光軸調整可能だろうと書かれていました。
実際、C8は15mで十分光軸調整可能でした。ミューロン180も15mで光軸調整可能でした。ただし、バックフォーカスの長いシュミカセは大丈夫ですが、ミューロンの場合は、写真のような長大な延長管(これでやっとピントが出ました)が必要でした。使用した延長チューブは計10個でした。
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どの人工星を使えばよいかは、視認できる一番暗い光源を使うことが勧められています。
ピンホールの大きさは、あくまでも理論的には、M×エアリーディスクより小さくなければならないそうです。ここでMは上で求めた定数であり、M×1.22×λ×Fが与えられた式になりますが、シュミカセC8の場合は、24×1.22×555nm×10=162504nm(ナノメーター;光の波長555nmで計算)すなわち162504×0.000001㎜=0.1625㎜(162.5μm)だそうです。この人工星の最小ピンホールは50μmで、十分な小ささを確保しています。自作する場合には、ピンホールの形と大きさを顕微鏡的に測定する必要がありそうです。
人口星ライトは、ジプロックの袋に入れて保管し(水分でさびるのを防ぐため)、また要らない星を遮光するマグネット片は、つけっぱなしにすると微小な磁性物質が放出され、ピンホールを損なう可能性があるので、使用時のみくっつけるようにとのことでした。
使用の実際ですが、望遠鏡は、光軸を変更するたびに視野内の人工星が移動するので、微動付きの架台に搭載しないと、とても不便です。
この人工星を使ってみると、光軸がわずかにずれていることはわかっていたけれども、それを修正できるシーイングのよい日がなかなか来ないため、ずっと不十分な光軸で使用していたミューロン180の光軸を十分に追い込めたし、十分に光軸を合わせたつもりだった、C8 EXもさらに光軸を追い込むことができました。
これより大きな口径の望遠鏡は、架台の準備、人工星までの距離の確保など、屋内での作業が難しくなるのでセッティングに工夫がいると思います。

Kenko 125cの光軸調整をする [天体望遠鏡]

Kenko 125cをYオクで落札しました。情報が少ないのですが、接眼バッフル内に補正レンズを入れた、焦点距離1000㎜、F8のカセグレイン望遠鏡のようです。接眼レンズ3個(K20,K12.5,SR6)、天頂プリズム、KDS経緯台、三脚がついており、程度は良好、11.5Kでした。
一見光軸はあっているようなので、木星を覗いてみました。縞模様が見えますが、細部のうねりは見ることができず、像が甘く、締まりがない感じです。ミラーも汚れているので、分解、洗浄、再組立て、調整をすることにしました。
まず分解です。主鏡は裏面から3か所の薄い金属板の弾力で保持されており、ミラーセル、バッフルはしっかりした作りです。
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副鏡は大きく、堅固なバッフルに収まっています。カセグレイン式にしては合成Fが短いので、副鏡サイズが大きくなったものと思います。
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中性洗剤(メガネのシャンプー)で洗浄し、ブロアーで水滴を吹き飛ばします。洗浄で鏡面はきれいになりました。補正レンズ(3群3枚のようです)も若干曇っていたので、表面だけ清掃しました。
さて再度組み立てて光軸調整です。まず、副鏡が中央に位置しなければならないので、コンパスを使って、鏡筒内面から副鏡支持金具中央のねじまでの長さを均等になるように調整しました。鏡筒が真円であると仮定していますが、鏡筒先端の補強金具、主鏡セル取り付け部が十分に円に近いと思われますので、おそらくは大丈夫です。
Chesire型(十字線入りしか手元になかったのでこれを使いました)の光軸修正アイピースを使って、主鏡バッフルの先端円と副鏡の輪郭円が同心に見えるように、3本の押しネジ、3本の引きネジで調整しました。どの円が何に相当するのかを把握するのに若干苦労しますが、ずらして確認することを繰り返せば、それほどの困難はありません。
主鏡の傾きを調整した後は、副鏡の調整です。副鏡の中に映り込んでいる、いくつもの円を同心円になるように調整し、光軸修正アイピース本体の十字線の交点と、副鏡に映っている十字線の交点が重なっていることを確認しました。
このあと、実際の星像で副鏡の傾きを微調整します。シーイングのよい日がなかなかやってこなかったので、数日が経過しました。
ここで、ふと、長いこと玄関先の置物になっていた16インチドブソニアンと一緒にHubble Opticsから5star 人工星ライトを購入していたことを思い出しました。あまりに大きなドブソニアンに紛れてどこかに行ってしまいかねない小物でしたが、あることを思い出しました。使うのは今しかないでしょうということで、探し出して使ってみることにしました。取扱説明書はなにもなく、Amazonの商品説明だけの情報しかありません。外見はチープな100均にあるようなLEDライトです。このライトの価値は、五つの穴をあけた金属板がそのほとんどを占めるようです。
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10m以上の距離をあけて使用するようでが、我が家の廊下は約12mあり、使用可能でした。
望遠鏡本体をカスタム経緯台に固定し、12m先のライトのスイッチをつけてみると、はじめはピントがどこにあるのかわからず、何も見えません。家の中にあるだけの延長チューブを持ってきて前後させて、ご覧のような状態でピントが合いました。
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Or7mmで、焦点内像と焦点外像のドーナツ型、ジフラクションリングの偏った焦点像が円形に見られました。明るさの違う五つの人工星が見えますが、一番暗い人工星が今回の条件にはあっているようでした。付属のプラスチック小片はマグネットで、人工星の金属板にくっつけて不要な星像を隠すもののようです。副鏡の傾きを調整してドーナツの幅が均等になるように、焦点像のジフラクションリングが同心円になるように調整しましたが、シーイングの影響のない室内作業なので、とても楽にできました。光軸を調整すると人工星の位置がずれるので微動装置があったほうが効率よく作業できます。
結論から言うとこの人工星は使えます。なによりも、せっかくのよいシーイングの日を光軸修正に使わなくて済むのが大きいです。自作も可能だと思いますが、人工星の穴が正円でないと星像がゆがむので、けっこう作るのは大変かもしれません。このへんが、販売価格25ドルの価値なのだと思います。
付属の接眼鏡、K20とK12.5は、見かけはチープですが星像は良好で、視野も50°くらいあり使えます。SR6mmも、視野はとても狭い(モノセントリック6mmより少しだけ広い)ですが、星像は良好でこれも使えます。しかし、付属の天頂プリズムは不可でした。せっかく光軸を合わせたのに天頂プリズムを使うと、光軸がずれてしまい、星像にもアスが出て、明らかに悪化しました。ミザールカイザー型付属の天頂プリズムはレトロなコーティングなしですが、星像の悪化が少なく、こちらを使うことにしました。
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この鏡筒の欠点は、アメリカンサイズの接眼鏡では、焦点引き出し量が足らずに、天頂ミラーを使えないことです。ということでレトロな24.5mmサイズのK25(アストロ製)、Or7(ミザール)、Or5(ビクセン)を追加してラインアップが完成しました。
光軸調整後の見え方ですが、ビクセンED10cm屈折と比較して木星を眺めてみました。ややコントラストは悪いもののOr5mmでもピントの芯がしっかりあって、それなりに細かい模様も見えました。何よりも軽量で取り回しがらくで、KES赤道儀とのマッチングがよく、収まるところに収まった感じです。
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シーイングのよい夜には、円形のエアリーディスクとジフラクションリングがきれいに見えます。調整しがいのある鏡筒です。

20cmドブソニアンを修理する [天体望遠鏡]

ベランダ星野観望用に20cmドブソニアンがありました。
シーイングの悪い季節の、星雲星団観察用です。ビクセンの古い鏡筒(20cmF5、F4ではない時代のもの)を、笠井トレーディングの銀次用架台に載せていたものです。
この銀次用架台は、水濡れに弱く、合板がふやけて底板が破損していました。もとはといえば管理が悪く、長期間放置していたせいですが。
さて、めぼしい惑星が見えず、シーイングも悪い冬用に活用すべく、このドブソニアンを修理することにしました。
まず、汚れていた主鏡と斜鏡を洗浄しました。ビクセンのメッキとコーティングは丈夫で、往年の輝きを取り戻しました。洗浄した鏡面の水滴でできる乾燥ムラは、ドライウエル(使用期限があるならとっくに切れていそうな古いものですが)を流してやるときれいに乾燥できました。
接眼部をグリスアップし、主鏡と斜鏡をとりつけ久しぶりに十分に時間をかけて光軸調整を行いました。
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ファインダーは、パノラマ4000のジャンク品(左右の光軸をどうやっても調整できないのでジャンク品、500円)を分解したものです。厚さ3mmのアルミL金具で脚部を作り、接眼部を分解して十字線を入れました。細い糸を斜めになった視野環に貼り付けるのが難しく、髪の毛ほどのワイヤーを使いましたが、けっこう太くてたくましい十字線になってしまいました(^^;)。
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このファインダーでは、カシオペア座全体がらくに入るので、ジャンクでないパノラマ4000とPocket Sky Atlasで対象の導入をします。同じ光学系でも、双眼鏡のほうが暗い星まで見えるような気がしますが、双眼鏡と同じ視野のファインダーだと星の配列を見つけやすく、対象の導入がとても楽になりました。
角度の調整は、垂直方向はアルミ製のアングル材を組み合わせビスの押引きで調整し、水平方向はビス2本で調整するようにしています。軽量、低倍率、広視野のファインダーなので、これで間に合っています。
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耳軸はステンレスバンドを巻いて補強しました。
破損した底板は、厚さ12mm の合板2枚で製作し、笠井さんから購入してあったドブソニアン用のローラーベアリングを間にはさみました。さらに底面に2×4の端材をT字型に接着して補強しキャスターを付けました。
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水濡れ対策にニスを塗布して修理終了です。この望遠鏡は接眼部が36.4mm仕様なので、広視界用アイピースはレトロなエルフレ32mmです。星像は結構シャープで、積み下ろし、設置、撤収が楽なので、山小屋へのプチ遠征にも持ち出しやすいです。

ビクセン カスタム経緯台をレストアする [天体望遠鏡]

ビクセンプラネットRC-125Mがよく見えるので、なるべく軽量な架台を用意することにしました。テーブルトップ三脚は、バランスウェイトがあるので、けっこう重くなります。手持ちのガラクタの山の中に、古いカスタム経緯台のジャンクがありました。かなり以前にYオクで1.5kくらいで落札したジャンク品です。重さは1.8kgほどで、キッチンスケールで測れる範囲でした。
ほこりをふき取って点検すると、上下左右の微動が、微動だにしない!( ̄△ ̄)ほど固着していました。
グリースの固着だろうと思ってパーツクリーナーで清掃してみましたが、回るようにはなったもののさほど改善しません。
そこで、分解掃除することにしました。
まず、水平微動です。タンジェントスクリューの微動部は、固定用のナットを外し、
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軸受けを、ソフトタッチプライヤーで回転させてやると、回転の渋さを調節できますが、緩めすぎるとガタの原因になります。
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適度なトルクとなるように(軽くて短い鏡筒なので、やや軽めに)調整しました。
しかし、組み立ててみると、タンジェントスクリューのムービングピースが、たわんでしまいます。ムービングピースをアームに固定するワッシャを締め付けすぎると、硬くなり過ぎ、緩めるとたわみ、適度な固定ができません。
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さらによく見てみると、ムービングピースとアーム下面の高さが不ぞろいなことに気づきました。
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おそらく、スプリングワッシャが入っていたのを、前の所有者が、分解した際に入れ忘れてのだろうと推測し、手持ちのスプリングワッシャを入れたところ、適度に固定されて、快適に動くようになりました。
上下微動も同じように調節できましたが、こちらもスプリングワッシャが入っていませんでした。当方の手元に来るようなジャンク品なので、こんなものかもしれませんが、構造が単純なので、メインテナンスも容易です。
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最後に、2重ナットの固定用ナットを緩めて、調整用ナットを回転させて、天頂部に向けたときに、後方に倒れないレベルに上下のフリクションを調整し再度固定して終了です。
物置にあった古い木製三脚をあてがってみましたが、かなりしっかりとした架台となりました。
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総重量は8Kgほどで、月や惑星のチョイ見やシーイングの確認に活躍しそうです。

ビクセンプラネットRC-125Mを落札する [天体望遠鏡]

わりとよく見えると評判の、ビクセンプラネットRC-125MをYオクで落札しました。狙っている人も多いようで、けっこう競って、8.5Kでした。この望遠鏡は、カタディオ系ニュートンといわれる、光路に補正レンズが入っている反射望遠鏡で、とてもコンパクトにまとまっています。この機種が現行機であった時期には、重厚長大こそが良いと信じており、ちゃちなおもちゃっぽくて、欲しいとは思いませんでしたが、齢を重ね、だんだんナマケモノになってくると、手軽に持ち出せる、よさそうな望遠鏡に思えてきました。斜鏡保持がスパイダーでなく板ガラスというところで、焦点像も期待できるのではないかと思っての落札です。届いた望遠鏡は、テーブルトップ三脚がついた、程度のよいものでした。
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斜鏡保持の板ガラスに曇りがありましたが、清掃したところ許容範囲程度にはきれいになりました。
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斜鏡の大きさはぎりぎりで、ひょっとすると、主鏡最外側縁はけられているかもしれません。接眼アダプターは、24.5mmなので、低倍率の得やすい31.4mmに交換しました。光軸は、レザーコリメーターで確認しましたが、ほぼ正確に調整されていました。製造後の長期間を考えると、けっこう狂いにくいのではないかと思います。さて、テーブルトップ三脚では実力の評価が難しそうなので、赤道儀に載せることにしました。ベランダの王者、サターン赤道儀には不似合いで(軽すぎてウェイトの調整が面倒くさい)、KES赤道儀に載せて実視です。この個体は、おもちゃのような外観にもかかわらず、焦点内外像が、ほぼ対象となる、良好な星像でした。焦点像もきりっとして、ジフラクションリングがきれいです。250倍で、遠ざかりつつある火星を眺めてみましたが、高度も低く、さすがに小さすぎて、極冠しか見えませんでした。

ミザールカイザー型をレストアする [天体望遠鏡]

日本光学のハイゲンスアイピース(実はMH)の見え味の良さから、自分の中で、MHアイピースの再評価の機運が盛り上がりました(ちとおおげさですが)。
まず、手元にあるMHを虫干しも兼ねて並べてみると、素性が明らかなものは、アストロ光学の6、9、12.5、20、25mm(たしかひとまとめでYオクでゲット)とミザールの6、9、12.5、25mm(カイザー型の付属品)があることが分かりました。これ以外に、カートンの6、12.5、20mmとスリービーチの8mm(これはこれで貴重かも?)がありました。
これに合わせる鏡筒は、クラシックな長焦点の屈折望遠鏡ということで、ミザールカイザー型をレストアすることにしました。かなり以前に23KでYオクでゲットしたまま物置に保管してあったセットに、ついに日があたるときがやってきました(おおげさですみません(^^;)。
格納箱から出してみると、対物レンズはカビだらけ、ファインダーは落下させたようで、対物レンズの外縁が一部欠けています。またこの望遠鏡の特徴であるヘリコイドを回すハンドルは、グリスが粘ってとても固い状態ですが、それ以外は程度良好です。赤道儀、三脚も、ものすごく重くて背が高いですが、不具合はないようです。
とりあえず重い架台部は置いておいて、鏡筒部の清掃に取り掛かります。対物レンズセルはしっかりとした、重厚な作りです。
対物レンズのカビは、第4面に多く、2面と3面の間には、点状のカビが2,3か所ありました。
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レンズクリーナーで清掃します。2面と3面の間のカビは、実害がなさそうなので(このへんは心が広い(o^皿^o)そのままにします。図のようにかなりきれいになりました。
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この対物レンズはコーティングがなされておらず、付属のアイピースもコーティングなしのMHなので、かなり初期のものだと思います。後期のものは、コーティングがあり、接眼レンズの構成もMHがケルナーやオルソになっていたような記憶があります。
ファインダーの対物レンズは、D42mm,f300mmのものがスコープタウンさんのラインナップにもないため、欠けた部分に艶消し塗料の塗布で済ませました。
接眼部ヘリコイドのハンドルが重いのは、グリスが古くなって粘度が増したためです。
ヘリコイドハンドルの抜け止めリングを、小ビスを緩めて外します。
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本来ならば、古いグリスを除去して、新しいものと置き換えるべきですが、適当なヘリコイドグリスがないため、古いグリスをふき取って、抵抗を減らすことにします。ふき取りすぎるとガタが出るので、ほどほどにします。本来のフィーリングが分からないので、指一本で、普通に回せる程度にしました。
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光軸をあわせます。長焦点アクロマートなので、これくらいで十分だと思います。
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さて肝心の見え味ですが、カイザー型でのMHは、像が黄色みを帯びるものの色収差はほとんど気になりません。むしろOrのほうが、惑星像の周辺に赤や青の色のにじみが見えてしまいます。長焦点アクロマートとMHの相性はよいようです。

127mm F6.5 対物レンズ の芯ずれを修正する [天体望遠鏡]

ジャンク9800円のMizar 127mm F6.5は、購入時から、星像がいまいちで、また、対物セルの中で、レンズがカタカタと動く音がしました。レンズへの圧迫がないならいいやと鷹揚に構えていたのですが、転倒させた拍子に、対物レンズエレメントの芯がずれてしまいました。それまでも、いまいちだった星像(なんとか許容範囲内だったか?)が、鯉のぼりの目のように中心のずれた像になってしまいました。
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視野中に、尾のない彗星のような星々が、そこかしこに見えてしまいます。本来なら、メーカーに修理依頼をするところですが、由緒正しい(?)ジャンク品です。そこで、自己流で、修正を試みることにしました。もう、失うものがないので、気楽と言えば気楽なチャレンジです。対物レンズセルはプラ製で、前方からねじ込みの枠で押さえるようになっています。当然、玉押しネジなどの高級な機能はありません。また、光軸修正ネジもなく、レンズセル周囲3か所のネジを緩めて調整するような仕様です。
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まず、光軸修正スコープを使って、十分に光軸を合わせます。つぎに、振動に強いサターン赤道儀に搭載し、天頂付近の明るい星に向けます。修正を開始した夏の始めは、ベガでした。
対物レンズ中央に、吸盤を張り付け、レンズ押さえの枠を緩めて、星像を確認しながら、吸盤を上下左右に移動させ、クラウンガラスの前玉の位置を微調整します。これが使用した吸盤です。
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鯉のぼりの目玉が一番流れなくなった位置で、レンズ枠をゆっくりしめこんで、レンズが動かないように固定します。この作業をすると、光軸もずれるので、その都度光軸修正します。
言葉にするとこれだけですが、天候の悪い日、シーイングの不良な日は、調整できず、結構長い日にちがかかりました。宵のうち天頂近くの恒星が、ベガからデネブ、アルフェラツと代わる季節が過ぎるころに、なんとか納得できる星像になり、修正が終わりました。前玉の位置をずらすだけで、星像が改善すると思っていたのですが、レンズ押さえの枠の締め付け方でも星像が変化しました。最終的に、カタカタ音がしないレベルまで、レンズ押さえをしめこんだ位置で、トライした中では、ベストの星像が得られ、作業を終了しました。
修正後によく見てみると、この対物レンズは、焦点内像は色収差で緑色に着色しますが、
焦点内外像がほぼ対称で、球面収差が少ない、よいレンズであることが分かりました。
こと座ε(ダブルダブル)をPL5mmで見てみると、くっきりと分離した真円の4つの恒星の周囲に、わずかに、ほぼ均等にジフラクションリングが見えました。
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対物レンズセルがプラ製でひ弱な割に、頑丈で重い金属製「フードがついていましたが、フードへの外力がダイレクトにレンズセルに加わる構造なので、頑丈なフードをやめて、20cm屈折と同じように、アクリルサンデーで柔らかいフードを自作しました。

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