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Rollei 35S ジャンク品 部品取り用をレストアする [カメラ修理]

「Rollei 35S ジャンク品 部品取り用」をYオクで落札しました。部品も足らないようだし、でもレンズはきれいなようだし、NEXα用にレンズユニットを利用できればいいな、という落札です。4.5Kでした。
届いたカメラを見てみると、写真の通り、上蓋が外れています。
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望外なことに、巻上げレバー、巻戻しリリースレバーは付属していましたd(⌒o⌒)b。ビスは2本不足。思ったよりも部品がそろっているので、レストアすることにしました。
無理やり力づくで外したようで、上蓋はあちこちゆがんでいます( ̄□ ̄;)。
本体の動作を確認してみると、巻き上げができず、シャッターも切れない状態でした。
これまで、経験のない、レンズボード裏側のシャッターユニットにアクセスしなければなりません。
まず、ボディの貼り皮を、慎重に剥離します。次に、絞りダイヤルとシャッター速度ダイヤルを外します。
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このとき注意しなければならないのは、ダイヤルと固定ネジの間に入っている、ワッシャーの枚数と順番です。遺跡の発掘調査のような慎重さと、記録性が求められますが、たいていは、ひと塊りになって外れ、後でバラけて順番が分からなくなることが多いので、慎重に作業します。しかし、やはり一部順番があやふやとなりました( ̄ー ̄?)。
絞りダイヤルは、押し込むとリリースされる固定金具がありますが、これは前面のカバー裏側に強力なばねが仕込んであり、これを引っ掛けて押し込むようになっています。
二つのダイヤルを外すときは、ASA25、F22、1/500にセットして行うと、露出計の指標が一番左側に行くので、組み立ての時に便利です。これが、F22の位置です。
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いよいよ、シャッターユニットが固定されている、内面のボードを外します。
これが初めて見る、レンズボードの内面です。
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ここで、シャッターをチャージしてみると、シャッター単体では、きちんと作動します。どうしてシャッターが切れないのかあちこち動かしてみると、シャッターボタン下のシャッターユニットとリンクする金具が変形し、上側にめくれあがっていました(ノ゚ο゚)ノ 。シャッターチャージが外れてしまった状態に動揺して、よほど強い力で、押し込んでしまったのでしょうか。上蓋の変形といい、トラブルに動揺して、カメラに強い力を加えてしまった悲劇があったようです。
この金具の変形を修正して、組み立ててみると、コンパーシャッターの気持ちのいいシャッター音が蘇りました。レンズ沈胴の仕組みも理解できました。
次に、露出計を修理することにしました。まず電池が必要なので、空になったVARTAのアルカリ電池625にボール盤で穴をあけ、内部を清掃して、電圧無変換型の電池アダプタ(と言うほど立派なものではありませんが)を作ります。水銀使用のMR9は、決して分解しないでください。人体に有害ですヾ(`◇')ダメッ!。
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電池を入れてみると、露出計不良の原因は、マイナス側電極の腐食による断線でした。リード線をハンダ付けして復旧しました。
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組み立てで、注意するのは、絞りダイヤルの取り付けです。内部に、ASA感度設定ダイヤルと連動する勾玉型の部品があり、その上にひとだま型(?)のような絞り設定用部品があり、その上に絞りダイヤル、ASA設定ダイヤルが乗ります。この部分の設定をきちんとしないと、露出計の指標がきちんと動きません。この時に、ASA25、F22の位置を記録しておくと、再組み立てが楽になります。これがASA25の位置です。
この時、F16とF22の間で、絞りが動いておらず、また、F2.8で絞りが全開になっていないことに気づきました。写真の銀色の金具の変形が原因でした。
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折れたら終わりなので、慎重に力を加え、F2.8で絞り全開、F22まできちんと絞れるように修正しました。
上蓋を取り付けてみると、レンズ沈胴用の連絡金具が曲がっていて、あちこちで接触して抵抗が大きく、動きません。慎重に整形して、なんとかスムーズにレンズ沈胴が作動するようになりました。
あと一息です。
ここで、シャッターボタンがない( ̄□ ̄;)!!ことに気づきました(もっと早く気付けよという感じですが、生来、いま一つ注意力がないのです)。
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YオクでRollei35用(Sではない)上蓋の出品があり、これに入札しようかと思いましたが、もともと由緒正しい(意味不明ですが)ジャンクだし、わざわざ部品を購入するのは、何か道を外れているような気もするし(このへんの心理は本人にもよくわかりません( ̄ー ̄?))、手持ちのジャンクの山から使えそうなシャッターボタンを見つけ出しました。
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このボタンの下部を周囲の部品と接触しないように、やすりで削って整形し、薄い銅板を底部に張り付けて補強、M6ワッシャーで周りの欠損部を覆ことにしました。
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それなりに見られる姿になったと思います。今回のレストアで、いちばん時間のかかったのは、実はこのシャッターボタンの再形成でした。
M6ワッシャーの鍍金が安っぽいので、ゴムワッシャーを上から張り付け、目隠しにしました。
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巻き上げダイヤル部の飾りネジは、軸内に折れたネジが詰まっていたので、1.4mmのドリルで慎重に穴をあけ、1.7mmのタップを立てて、ジャンクカメラの部品の飾りネジをねじ込みましたが、心もとないので、セメダインスーパーXを軸の部分に使用しました。
最後に、無限遠で、ピント調節をして終了です。レンズボードを外したせいで、若干狂っていました。
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この3本のマイナスねじを緩めて、ピントリングを調整します。
手元にあった、欠品のないRollei 35Sと並べてみました。
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結構見られる姿になったと思います。手のかかる子ほどかわいいといいますが、確かに、今回レストアした35Sのほうが、愛着がわきます。