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ペンタックスES2をレストアする [カメラ修理]

ヤシカFXスーパー2000のジャンクセット同梱品にペンタックスES2が入っていました。
ミラーアップし、メーターの確認もできない状態です。外観は、少々すれはありますが、へこみはありません。モルトはボロボロで、ファインダーは汚れています。手ごわい相手だけれど、レストアに挑戦することにしました。レストアに当たっては、艦長日誌DS9がとても参考になりました。
まず、ミラーアップの修理です。機械部分は、ペンタックスSPと同じとのことなので、まず、底板を外して、基板を取り去って各部の動きを確認します。
検索すると、ミラーを動作させるレバーがロックレバーに引っ掛かり、ミラーアップのまま動けなくなった状態のようです。ロックレバーの可動部に注油してみると、ミラーが正常に作動するようになりました。
明るくなったファインダーを覗くとスクリーンの汚れと、プリズム腐食による、黒い横線がわずかに見えました。モルトはボロボロです。
底部の基板を元に戻して、電池を入れると、露出計の指針は、上方に張り付いたままですが、バッテリーチェックは反応します。さらによく見ると、指針は、わずかに光に反応して振れているようです。基板は生きているようなので、さらに深部に踏み込みます。
まず、トップカバーを外します。フィルムカウンター部には逆ねじが2か所ありました。要注意です。シャッター速度ダイアルは頭のカニ目ねじを外せば取り外せます。
フィルム感度設定および露出補正ダイアルは、ASA100、1×の部位で外します。外したら、下のギアとレバーの位置を記録しておきます。
別にこの通りでなくてもよいのですが、取り外した時の設定をずらしてしまうと組み立てに苦労します(苦労しました(-_~-)。
DSCN3999_R.JPG
DSCN4005_R.JPG

露出計の指針が光に反応して振れないのは、光の強さに応じてCDSの抵抗が増えないためだと思われました。CDSを交換する必要があります。そこで、秋月電子のホームページを見ると、CDSが、暗抵抗:0.5MΩからまで5MΩまで、何種類か販売されています。データシートがついていてγ値も記載されています。オリジナルのCDSの特性がわからないので、とりあえず暗抵抗0.5MΩから3MΩまで4種類のCDSを購入し、いつものように現物合わせでトライしました。一般に、カメラ用には、γ値の小さなものが採用されていることが多いようです。
アイピース両側にCDSが取り付けられていますが、取り付けねじは、ボディアースになっているので、組み立て時にきちんと通導があることを確認する必要があります(気づくかずに組み立て、どこか断線させてしまったかと青ざめました)。
DSCN4001_R.JPG
CDSの交換は、取り付けねじを外すだけで、配線は外さなくても可能です。
DSCN4001_R.JPG
DSCN4006_R.JPG
CDSを取り付けたら、完動品のペンタックス スーパーAの露出表示と比較します。測光方式に差があるので、なるべく一様な、青空、曇り空、室内の輝度差のない壁で比較します。
結果、暗抵抗0.5Ω、γ値0.5のCDSを取り付けた場合に、ASA 400で1/500 f11から 1/30 f2.8まで、ほぼ全域にわたって、スーパーAに比較して、2段露出オーバーでパラレルに変化していました。これならASA感度ダイヤルだけで補正可能です。これより高輝度ではアンダーに、低輝度では、オーバーになります。
暗抵抗1Ωγ値0.6のCDSは、高輝度側で4段から5段オーバー、低輝度側ではさらにオーバーになりASA感度ダイアルだけでは補正できないようです。γ値0.6では高輝度部で合わせると低輝度がアンダーになり、低輝度に合わせると、高輝度がオーバーになります。γ値0.6では傾きが大きすぎるようです。
暗抵抗2ΩのCDSは抵抗が大きすぎて、使用不可能でした。
これで大丈夫かと思ったら、ときどき露出計もバッテリーチェックも反応しなくなるという症状があることが判明しました。
艦長日誌DS9に、絞り値を伝えるしゅう動抵抗取り付けねじが緩んでいると、露出計の動作が不安定になるとの記載があったので、その部分を点検してみました。
上下のカバーを外し、前面のセルフタイマーを外し、前板エプロン部を取り外します。
DSCN4012_R.JPG
この時、配線は外さなくても前板エプロン部を上方に裏返すだけで、作業できます。裏返したら、絞りリングのストッパーを外します。
DSCN4016_R.JPG
そうすると、ある位置で、ストッパーを固定していた穴から、しゅう動抵抗体を取り付けているねじの頭にアクセスすることができます。
DSCN4018_R.JPG
これがゆるんでいるとアースが取れなくて、露出計の動作が不安定になるそうです。本機も、少し緩めでした。これをしっかり締め込んで組み立ててみると、露出計も、バッテリーチェックもきちんと作動するようになりました。あとは、朽ちているモルトを交換して、プリズム周りを清掃して作業終了です。苦労した部分も多かったけれども、結構楽しい時間でした。底部基板の半固定抵抗を操作して、調整を試みましたが、全域で一段オーバー程度にはなりました。ポジは使わないゆるいカメラマニアなので、露出がオーバー気味には心が広いのです(^^;ゞ。
カメラレストアの面白さは、不具合の原因にたいして仮説を立て、解決法を試行検証し、その経過と結果を楽しむということにあると思います。このペンタックスES2は、その面白さが十分にあるカメラでした。

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